こどもはなんどもなんども同じを本を読みたがります。
少し大きくなって、内容も分かっているはずなのに、
「今日はどれ読む?」
というとお気に入りの本をかかえて寝床にやってきます。
「あーまたこれか。はいはい」
定番の絵本は、心地よく眠りにつくための儀式なのかもしれません。
私は、「子ども図書館」のスタッフをしていたことがあります。
あかちゃんから小学生くらいまでのおこさんとおかあさんを対象にした小さな図書館です。
私も利用者の一人でしたが、下の子が年長に上がるころ、スタッフの方にスカウト?されてスタッフの一員になりました。
私は長女が生後6ヶ月くらいから利用していて、スタッフの方が娘と遊んでくれている間に、のんびり本を読んだりして過ごしていました。
カーペット敷きで、あかちゃんがはいはいしたりねころんだりできるようになっていて、本棚も子どもの目線の高さになっています。
とても素敵な場所でした。
あるとき、お父さんと3歳くらいのおこさんが来館されました。
こどもは絵本をもって、お父さんのところに行きます。
お父さんは
「これは前にも読んだろう?他のをもってきなさい」
おこさんは、別の絵本を探しに行きます。
お父さんは今度は読んであげるのかな?とみていると
「自分でよんでこらん。この字はわかるだろう?」
なんて言っています。
「ちょっとまったあああああつ」
と、私はわりこんではいけませんでしたが、、、、、。
心の中では
「ちょっとまったあああああああつ」
と大絶叫していました。
こどもには好きな絵本を好きなだけ読んでもらいたいのです。
それと絵本は、小さい頃は大好きな大人に「読んでもらう」ものだと思います。
もちろん、本人がそうしたければ、絵を眺めたり一人遊びで読んでもいいのですが、こどもが読んでほしい時には読んであげる、そういうものだ思います。
こどもが何回も何回もも同じ本を読んで欲しがるのは、そうすることで、安心するのだと思います。ある意味親を試している行為なのかもしれません。
たっぷりたっぷり絵本を読み聞かせてもらいきったら、心配しなくても、その子にとってちょうどいい時期に、あっという間に字をおぼえて自分でどんどん読むようになります。
絵本を早期教育の道具にするのは、残念なことだと思います。